面接交渉マニュアル


面接交渉は子どもと親の権利です。

しかし、実際に面接交渉している離婚親子は全体の4割に過ぎません。

◇なぜ、別居している親子の面接交渉が必要か?


@「親に捨てられた」という見捨てられ観を防ぐ。


両親が離婚しても、子どもが必要とするときに別れた親に会うことが出来るよ
うにする、手紙のやりとりをするなどにより、子どもが両親から愛されている確信を持たせることが大切です。
このことが、子どもの能力の発揮や、不安の解消に役立ちます。


少年犯罪の加害者の中に、強い見捨てられ体験をしている子どもの存在が報告されています。
     

A子どもに伝える文化の中身を増やすため
     
父親と母親では、子どもに与える影響が異なります。こどもの住む世界がより豊かになり、感情豊かな幅広い人格を持った人間に成長するために、両親、それぞれの愛情が必要です。


B自我の確立のため 

長所も短所も含めて、父親、母親の人間としての姿を知っていることは、子どもが自己形成していく中で必要です。子どもが「自分のルーツ」を知っていることは大切なことです。



◇子どもが別居している親と会いたくなくなるとき


@同居している親が「面接させたくない」と思っているとき
      
同居している親が口では「会ってもいいよ」と言っていても、心の中で「会わせたくない」と思っていると、子どもは敏感に感じ取ります。こどもが親の心情を汲み取り、会いたいのに「会いたくない」という場合があります。
自分の感情を抑える癖がつくと、成長後、人間関係に疲れやすい等の弊害が出ることが報告されています。
これについては、実感として感じるところです。


A両親の間に言ってはいけないこと、隠し事があるとき


B別居親による虐待体験、きついしつけ体験があるとき。



◇面接交渉で注意する点


@送迎時、父母お互いに感謝の心で臨む。
      
子どもは面接により、同居親と別居親の2つの世界を往復することで、精神的にかなり疲労します。面接の送迎時に両親の態度が冷たいものであれば、子どもは、面接することに負い目を感じ、より疲れます。



A養育費と見返りにしない

これは、現実問題としてありがちです。あくまでも面接はこどもの成長のためのものと考え、養育費の見返りとして面接交渉権を要求することは避けましょう。


B子どもに別れた相手のことを、根堀り葉掘り聞かない。


C別れた相手を非難しない
      
子どもにとって、親を非難されることは、自分を攻撃されるのと同じことです。


D長く会っていなかった親子の面接は、段階的に少しずつのほうが良いときがあります。


E会うことだけが子どもとの交流と考えない。
      
会えなくても電話や手紙などで交流をすることも可能です。様々な事情を考慮して会わない方が子どもにとっていい場合、どうしても会えない場合は、他の方法での交流を検討しましょう。

 

◇別居親の心得

 
@親としての自覚、自信を失わない。
      
別居していても、子どもにとっては重要な存在であることを認識し、自立した子どもから尊敬される親となるように努める。



A子どもの興味、心情に関心を持つ
      
自分を押し付けるのではなく、子どもの興味、心情に関心を持ち、面接を楽しく過ごすプランを考えましょう。


B子どもを動揺させる誘い、約束をしない。

  
「お父さんと(お母さんと)一緒に暮らそう」「またみんなで一緒に住もう」など、子どもを動揺させる誘い、子どもを喜ばすために実現可能性のない約束、安易な約束をしない。



C別れた妻(夫)が心身ともにまいっているとき、子どもに会いたい』攻撃は逆効果

同居の親が不安定だと子どもも不安定になります。同居親が落ち着くまで待つことも子どもへの愛情です。やみくもに会うことだけが子どもの幸せでないことを理解することが必要です。


D面接において大事なのは、過ごした時間の量ではない。


面接において重要なのは、時間の量・回数ではなく、「君を大切に思っている」という心が伝わる関係の維持です。別居親から「大切にされている」という実感があれば、滅多に会えなくても、子どもは別居親からプラスの影響を受けつづけることが出来ます。


E日時の変更は必ず連絡し、約束は小さなことでも必ず実行する。


Fプレゼント等は、同居親の意向を確認し、尊重する。



◇同居親の心得

  
@心のケアを十分にする。

    
離婚後の同居親の精神的負担(教育面、経済面、社会面)はかなり大きく、不眠・ストレスから体調を崩しがちです。

    
「自分のため」「子どものため」にも心のケアを十分に行いましょう。
完璧主義に陥らないことも大切です。


A子どもに関する情報を日頃から別居親に伝えておく。

    
電話、手紙などで子どもの情報を伝えておくことも大切です。



B子どもが別居親に会うことに負い目を与えない。


C別居親の悪口を言わない
      
別居親への悪口は、子どもの中に自分自身への否定感情をもたらします。「悪い親の血を半分引いている」と思ってしまうことになります。


D別居親の話題をタブーにしない。




           


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